夢を叶えるビスポークの工房
18世紀のジュネーブの精神を受け継ぐことが、このたぐい稀な工房の願いです。当時、ヨーロッパの裁判所の権威ある高官たちは、「キャビノティエ」に直接時計を注文していました。時計製造業において唯一無二のこの独自サービスは、メゾンの専門知識とお客様の要望を満たす能力に基づいています。お客様の時計専門技術に対する夢を完璧に実現すること、それがレ・キャビノティエ部門の使命です。


顧客の要望に応えるため、メゾンでは意のままに使える芸術的スキルのたぐい稀なシリーズを備えています。マニュファクチュールのギヨシェ職人、エナメル職人、彫刻師、ジェムセッターは、古くからの伝統を誇りをもって継承し、世界に1つだけの時計を生み出しています。
「Bid for the Louvre」の驚くべき物語
2020年12月、ルーヴル美術館の活動支援を目的とするオークション「Bid for the Louvre」に、「レ・キャビノティエ」のビスポークウォッチが出品されました。それは「A masterpiece on the wrist」と銘打った、新たな旅の始まりを告げるものになりました。2年間の冒険を経て、ピーテル・パウル・ルーベンスによる「アンギアーリの戦い」にオマージュを捧げた1点もののタイムピース「レ・キャビノティエ」が誕生しました。

「アンギアーリの戦い」
熟練のエナメル職人は、グリザイユ・エナメル技法を駆使して作品の持つ美しさを細部まで再現。原画の描写や特徴はそのままに、入り組んだ微細なディテールをどこまでも的確に捉えています。 ミニアチュール・エナメルとグリザイユ・エナメルを組み合わせた作品は、まさに前例のない傑作と言えるでしょう。自社製キャリバー2460 SCで駆動するこのタイムピースは、ルーヴルの東側ファサードを彫金で描写したローターを備えています。


レ・キャビノティエ・ウェストミンスター・ソヌリ
「レ・キャビノティエ・ウェストミンスター・ソヌリ -ヨハネス フェルメールへ敬意を表して-」は、ヴァシュロン・コンスタンタンの時計製作技術と工芸の職人技が鮮やかに融合した特注品のユニークピースです。この時計に搭載されたグラン・ソヌリとトゥールビヨンが備わる新しい自社ムーブメントのキャリバー 3761は、「リファレンス 57260」を設計した時計師たちによって特別に開発されました。

時計を装飾する職人技もまた並外れています。ケースは、ベゼルをはじめ、裏面と側面にさまざまな手法を駆使した手彫りの彫金が施され、ボウもライオンの頭を手で彫刻した2つのモチーフで飾られています。オフィサータイプのケースバックには、ヨハネス フェルメールの有名な絵画『真珠の耳飾りの少女』をエナメル職人のアニタ ポルシェがミニチュア・エナメル(エナメル細密画)で再現されています。
ビスポークの頂点
このような特別な要望の多くは、秘密のベールに包まれています。常識では考えられない、大胆で贅沢なこれらのアイテムは、その見た目以上の物語を秘めています。
オーナー様だけが語ることができる物語からすべては始まるのです。

お客様が語るストーリーを元に、ビスポークのヴァシュロン・コンスタンタン タイムピースは紙の上に描かれた一本の線から始まります。そこから、メゾンの時計師は一切の妥協なくお客様のビジョンを形にし、タイムピースを作り上げていきます。すべてはお客様のイマジネーション次第。限界はありません。